医療法人稲生会

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2015-10-30 [ NEWS TOPICSみらいつくり学校 ]天使カフェ 開催しました

「お空に還ったかわいい子どものことをゆっくり想う会が欲しい。」

ある日、天使ママの一人は思いました。

「東京ではお空にバルーンを飛ばしたり、ランチ会をするしたりするイベントがあるけれど、

ここ札幌には見当たらない。じゃあ、自分でやってみようかな…」

 

10月4日(てんしの日)にちなみ、ご自身のため、そして同じ立場のご両親のために、

このイベントを企画して下さいました。

天使cafe チラシ

今回集まった天使ママは4名。

お空に還った子どもたちも、テーブルの中央に写真を並べて一緒に参加しました。

 

午前のプログラムは「月イチアロマ」講師をお招きして、「天使にささげるアロマキャンドル」

作りです。

始める前に、材料となる蜜蝋に浄化作用があることや、キャンドルの1/f揺らぎの

リラクゼーション効果、そして天使とキャンドルとの関係についてのお話しを聞きました。

写真は、作り方説明の後に、みんなでしゃぶしゃぶをしているところ。。。

湯煎

。。。ではなくて蜜蝋の湯煎をしている様子です。

出来上がったキャンドルの香りや色も、それぞれの天使ちゃんのイメージぴったりでした。

 

作業の後は、ランチタイム!

おいしいベーグル&キッシュを食べながらおしゃべりの時間です。

亡くなった子どものことやその子どもへの想い、亡くなった子どもの兄弟のこと、

子どもが亡くなった後のご夫婦の関係のこと、つらかったこと、その中でも人の優しさに触れて

嬉しかったことなど、たくさんの話題が口ぐちに語られました。

受け止める側のことを気遣うが故に今まで誰にも話せず、やっと口にできたことも

あったそうです。

それぞれが体験されたことや感じてきたことが、沢山の共感とともに、あたたかい涙と笑いに

包み込まれました。

 

午後のプログラムは、どんぐりの森の保育士による「天使ちゃんの朝の会」でスタートしました。

「(子どもの)名前を呼んでもらってうれしかった・・」とママがぽつり。

悲しくても、嬉しくてこぼれる涙もあるということがとても印象的でした。

朝の会の中では、絵本の読み聞かせも行われました。

一冊は天使ちゃんたちのために、もう一冊はママたちに向けて、とても心のこもった

読み聞かせでした。

朝の会

続いては、主催者ママが研修をうけた「グリーフケアについて」のお話し。

講師の話を受けて、参加者がそれぞれの経験をお互いに話したり、聞いたりする中で、

「そうなんだ~、私だけじゃないんだね」という感想がもれました。

時には自分でも戸惑うような強い感情の起伏が異常なことではないと知り、安心されたそうです。

かといって、マニュアル通りの道を進んでいるというのも、それはそれで少し悔しいような気が

する、と表現して下さった方もいました。

たしかにパターンがあるとは言っても、それぞれが経験することは本人にとっては

ありふれたことなんかではなく、回復の仕方も一人一人異なっていて、どの想いも大切に

認識されるべきことは変わりがないと思います。

参加者の方たちはみな、「これから長い年を重ねても、決して亡くした子どものことは

忘れないし、その子に対する想いをずっと抱えて生きていく」ということを確信していました。

同時にこれから自分が生きている間、折りに触れて心がひどく揺さぶられて「しんどい」側面も

あるということも。

だからこそ、こうして気持ちを共有できる場があることがとてもありがたい、という想いが

全員の一致した意見でした。

 

本日のプログラムの最後は、天使に捧げる手作り教室「プリザーブドフラワーアレンジ」。

穏やかな表情でまどろむ天使の白花器にローズやアジサイを活けました。

色合いやバランスのとり方に作り手の個性が光り、こちらもそれぞれの天使ちゃんのイメージに

ぴったりな、やさしくかわいらしいアレンジが出来上がりました。

Angel cafe 作品

当初の予定よりも長い時間をかけて様々な想いがあふれたこの時間。

普段は抑えている気持ちや記憶を表に出したあとは、ぐったりと疲れてしまうことも

起こりえます。

けれども、スタッフのそんな心配をよそに、みんなで「開催してくれてほんとうにありがとう」、

「来年もぜひやろうね!」との言葉を交わしながら、大切な天使ちゃんの写真と、作成した

キャンドルとお花を胸に抱き、笑顔で帰路に着かれました。

 

Y.M

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